KHネオケム株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:髙橋理夫)は、兵庫県立大学の山川准教授と、「軟X線共鳴散乱法を用いたレジスト組成物の構成要素である溶剤の効果について」の共同研究を発表いたします。
本研究は、2024年11月14日(木)に「MNC2024※1(会期:2024年11月12日(火)~11月15日(金)」での発表を予定しています。
【共同研究の背景】
当社は、半導体製造に最適化された、金属含有量のごく僅かな高純度溶剤を提供し、業界の品質基準向上に貢献してきました。その知見を生かし、さらに踏み込んだ溶剤の研究開発に取り組むことで、半導体産業のさらなる発展に貢献すべく、EUVリソグラフィ研究を牽引する兵庫県立大の山川准教授と「レジスト組成物の構成要素である溶剤の効果」について共同研究を開始しました。
【研究内容】
半導体微細加工技術の進歩により、2019年から極端紫外線(Extreme Ultraviolet;EUV)を用いたEUVリソグラフィ技術※2による半導体チップの量産が始まりました。さらなる微細化に向けた技術課題が多数ある中、兵庫県立大学の山川准教授と当社は、レジスト組成物(ポリマー、光酸発生剤、溶剤)の薄膜中の分布が均一でなく、歩留まりを悪化させる要因になっていると仮説を立てました。溶剤によって薄膜中の分布を均一に制御し、技術課題を解決できると考え、以下の各種検討と評価手法の確立を推進しています。
●レジスト組成物の構成要素である溶剤の効果について
①溶剤によって溶液中のレジスト組成物の凝集・分散状態が異なること
②溶剤の物性と薄膜中のレジスト組成物の分布の均一性との関係性を見出すこと
③薄膜中の残溶剤量とレジスト組成物の分布の均一性との関係性を見出すこと
●兵庫県立大学ニュースバル放射光施設の軟X線共鳴散乱法(Resonant Soft X-ray Scattering;RSoXS)を用いた薄膜中の分布を観測する方法※3について
※1:学会ホームページ:https://imnc.jp/2024/
※2:波長が13.5nmの極端紫外線を用いた半導体露光技術。
※3:A. Nakamoto, S. Yamakawa, T. Harada, T. Watanabe, J. Photopolym. Sci. Technol., 36 (2023) 41.
【学会情報】
学会名 | MCN2024(マイクロプロセス・ナノテクノロジー国際会議) |
会期 | 2024年11月12日(火)~11月15日(金) |
会場 | 京都ブライトンホテル (交通)地下鉄烏丸線今出川駅6番出口より徒歩8分 https://kyoto.brightonhotels.co.jp/access/ |
発表概要 | 日時:2024年11月14日(木)16:10~18:10 発表内容:14P-1-2 Investigation of Solvent Effects on the Distribution of Resist Compositions Using Resonant Soft X-ray Scattering 場所:Room P (Hanabusa) B1F |
◎PDF版はこちらから。
【KHネオケム㈱】241106_KHネオケム、兵庫県立大学山川准教授と共同研究 「半導体レジスト組成物の分布に及ぼす溶剤の効果~軟X線共鳴散乱法の活用~」について成果発表
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■本件についてのお問い合わせ先
KHネオケム株式会社 四日市工場 技術開発センター
電話:059-331-5110